レザークラフト関係は、歩鳥堂に移行しました。

個別の記事は残してありますが、今後レザクラ・革もの関係の更新はこちらのサイトで行います。

http://hotoridou.pe.hu/gallery/

よろしくお願いします。

4月の読書

2013年4月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:3958ページ
ナイス数:18ナイス

オリュンポス 上オリュンポス 上感想
イリアム』やっと読み終わった……と思ったら続編に続いていて力尽きそうになったけどなんとか頑張って読み始めた。/『イリアム』からその傾向はあったけどここに至って次から次へとこれでもかと、超巨大建造物が登場する。本当なら建造物萌えとしてきゅんきゅん来ていいはずなんだけど、なんだかどうも今ひとつソソられなくって申し訳ないくらい。描写があんまり視覚的に飲み込めなくてなー。物語はついにまとまる気配を見せつつ主人公の一人は全然違うところへかっ飛びつつ、上巻が終わってもまだ全然まとまっていない。どうなるんだ。
読了日:4月3日 著者:ダン シモンズ

地球儀地球儀感想
例のセンター試験の話を聞いて。偶然にも、前に青空文庫でダウンロードしてあった。タイトル買いで。そんなこともある。/葬式やら法事やらで人が集まって主人公がなんらかの回想をして最後に生活へ帰っていく(ここでは帰りはしないが、自分の息子について言及する)という実にパターン通りの短編で、作中作の存在が面白みと思えば面白い。淡々としてはいるが言いたいことは実に分かる、「あるある」物とさえ思える。親子ものだが父親は結局全然直接的には書かれず、母親とのぎこちなさや親族との間の空気、最後に唐突に言及する息子のことが主。
読了日:4月3日 著者:牧野 信一

龍とドラゴン -幻獣の図像学-     イメージの博物誌 13龍とドラゴン -幻獣の図像学- イメージの博物誌 13感想
縦横無尽
読了日:4月7日 著者:フランシス・ハックスリー

メルカトルかく語りき (講談社ノベルス)メルカトルかく語りき (講談社ノベルス)感想
美袋くんが段々悪化していっていて笑った。
読了日:4月8日 著者:麻耶 雄嵩

日経おとなの OFF (オフ) 2013年 05月号 [雑誌]日経おとなの OFF (オフ) 2013年 05月号 [雑誌]感想
東京も関西も山ん中も島々もまんべんなく、建築・内装・代表作と今年の予定を押さえてある。一生あっても全部は無理なんだろうなぁなんて。巻末のオペラ特集がなにげに嬉しい。
読了日:4月9日 著者:

新装版 岩波美術館 歴史館〈第1室〉かたちの誕生新装版 岩波美術館 歴史館〈第1室〉かたちの誕生感想
骨片彫刻から洞窟絵画、女神像、「プリミティヴ」な(アフリカやオセアニアの)像・仮面まで。写真が抜群に素晴らしい。
読了日:4月9日 著者:

岩波美術館 テーマ館〈第12室〉いろとかたちのリズム岩波美術館 テーマ館〈第12室〉いろとかたちのリズム感想
古代のうずまき土器から中世の飾り文字、イスラム建築からカンディンスキーまで。誌面から溢れ出る怒涛のディティールと色彩に、段々なにがなんだか分からなくなる。素晴らしい編集。
読了日:4月10日 著者:

ゴッドスター (新潮文庫)ゴッドスター (新潮文庫)感想
postの文体が崩れていると思ったら古川日出男を読んでいるというわけ。例のごとく。「体験」すればいいという類のものだったのだと思うのだけど、それにつけても凄まじいのは、読者(多分)全員の中に全然これまでとは違った言語を、言語宇宙を築き上げていってしまう古川日出男の文章である。でも我々はこれを体験してもすぐ忘れてしまうから凡人なんだぁなぁ。/ちなみにどうでもいいけどカバー裏あらすじは詐欺。
読了日:4月11日 著者:古川 日出男

狂言の装束 (京都書院美術双書―日本の染織)狂言の装束 (京都書院美術双書―日本の染織)感想
ほとんど正方形の肩衣とそれを横に3つ繋げたような素襖の「画面」の中のダイナミックさ、その切り取り方、強烈さに、涙さえ出てきそう。しかもこれ装束なんだぜ!/水面の月に手を伸ばす猿、まんまるい三羽のうさぎとその尻尾、うねうね伸びるぜんまい(?)がマイベスト。年代が特定しづらい、様式がない、そういう芸術もあるわけですよねー。
読了日:4月17日 著者:切畑 健

芸術新潮 2012年 09月号 [雑誌]芸術新潮 2012年 09月号 [雑誌]感想
流し読み。アラビア文字が見たくて。見開き写真がさすがの傑作。
読了日:4月17日 著者:

オリュンポス 下オリュンポス 下感想
よう……やく……ようやく……読み終わった……んだけど、うん、分からん!! 意欲的で爆発的で、語り手の言うような、全ての人に人生がある物語というものをまさに構築せんとしていることはよく分かったし、SFとしても非常に重厚であるが、しかし、これ、全然終わってないよね! 終わらないのは(まあ)いいとしても、ついにさっぱり説明されなかったことがたくさんあるので、もう……ちょっと……疲れたよ……。人間達が「本当の生」とか「苦しみの中の誇り」みたいななんかそんな感じのことを言ってる横でのオデュッセウスのラストはすごい。
読了日:4月18日 著者:ダン シモンズ

陰陽師九郎判官 (コバルト文庫)陰陽師九郎判官 (コバルト文庫)感想
田中啓文がコバルトで安倍晴明(はサブだけど)。ひでえ話だ。そして期待を裏切らないひでえ内容であった。ラノベの田中啓文はややさっぱりしてるけどやっぱり田中啓文です。田中啓文では伝奇ものがやっぱり好きだなあ、平家蟹のあたりとか最高。
読了日:4月18日 著者:田中 啓文

スーベニール・スノードームスーベニール・スノードーム感想
世界中のおみやげものスノードームの写真と紹介。世界のいろんな名所や名建築を巡る本にもなっている。スノードームの中でだけど。表紙や時々挟まれる写真も良い。
読了日:4月21日 著者:

7人のシェイクスピア 6 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)7人のシェイクスピア 6 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)感想
ロンドンはまだか
読了日:4月21日 著者:ハロルド 作石

Lazur―透きとおる石Lazur―透きとおる石感想
石のどアップ写真集。その微細な世界の繊細さや、透明さや色鮮やかさ、生命ある分子のようであったり硬質な金属のようであったりする石! 合間合間に挿入される詩や歌の一編は、古今東西から選ばれているんだけれども必ずしも石のことを歌っているものだけではなくて、しかしちゃんと“分かる”ので、世界観持って選んでいるなぁと。
読了日:4月23日 著者:畠山 直哉
ムジカ・マキーナ (ハヤカワ文庫JA)
ムジカ・マキーナ (ハヤカワ文庫JA)感想
ラストには息も絶え絶え。テクノDJが登場するサイバーパンクでもあり(最初登場人物紹介を見た時にはなにかと思った)、全員があまりにアレな観念的物語でもあり、パリ・コミューン崩壊の時代の裏で闘われる歴史小説でもあり、また幻想建築モノでもあるが、なにより純粋に音楽の物語である。最後にフランツは音楽にはならず、音楽は断ち切られて、音楽の天使と信徒は唐突に消える。
読了日:4月24日 著者:高野 史緒

見晴らしのいい密室 (ハヤカワ文庫 JA コ 3-5)見晴らしのいい密室 (ハヤカワ文庫 JA コ 3-5)感想
軽快軽妙。ミステリもSFも、ロジックも人物も素晴らしい。ホラーやサイコは怖気が立つほどだし、ディベートからなる一編であっても退屈とは無縁。ロジックを、世界やその認識や、人の幸福というものに繋げていくというのが良い。
読了日:4月25日 著者:小林 泰三

完全・犯罪 (創元推理文庫)完全・犯罪 (創元推理文庫)感想
シュール・ブラックやすみん。タイトルはこうだけどミステリではない。ロジカルではある。そしてロジカルに狂ってくる。アイデンティティや現実とかが。やすみんの魅力は会話だね、ロジカルさはこの滑稽で軽妙な会話あってこそ、武器として振るわれるってわけ。「隠れ鬼」が良かったんだけど、設定としてはありそうな感じだよなーと思って読んでいたけどラストにちろっと紛れ込まされた滑稽さで苦笑できたのでよかった。
読了日:4月26日 著者:小林 泰三

好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)感想
好き好き大好き超愛してる。』……「愛は祈りだ。僕は祈る。」/『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』……「僕はいよいよイってしまうかもしれない。」
読了日:4月30日 著者:舞城 王太郎

香馥時間―水たばこ香馥時間―水たばこ感想
水たばこ入門ガイド兼都内のシーシャが吸えるお店ガイド。東京近辺在住ならば紹介されている中東料理屋でまずは試してから、仕組みの解説や本体・フレーバーの買い方・値段などを本書でチェックし、実際に買って始めることを現実的に検討できる構成。なかなか見て面白い写真が多かった。
読了日:4月30日 著者:日労研編集部